歯科事情


混合診療には訳があるし、その訳は複雑で難解でもないはずだが

歯科の事を良く知らないのは、実は歯科医師自身であると言う驚きの事実を、参加しているメーリングリストで最近嫌と言うほど思い知らされる。例えば現在進行形で議論される混合診療。なるほど大学関係者と開業医のニュアンスの違いや、変に役人ばりの講釈たれるものや、全く分かっていないものや、それこそ読んでいて面白かったのは、混合診療の議論がいつの間にか自費診療概念へ移行している事に誰も気がつかない可笑しさだったり。。そしてとても残念なのは、悪いヤツがいるから、いいヤツがとばっちりを食うのだなんて言う、官僚の詭弁をそのまま代行している歯科医師の存在だったり。この頭の悪さを、にやにやしながらとても高い所から見ているお役人さんがいるんだと言う事を覚えておいた方がいいかも知れない。

以前も書きもしたが、厚労省歯科ナンバー2と言われる人でさえ、「これからの将来の歯科医療のビジョンはどう考えているのか教えてくださいよ。」と言う問い掛けに、揚げ足を取られるのを嫌うため「そんな事は答えられない。」このワシとのやり取りの背景に何がアルかは、察しのいい方ならすぐ分かるでしょう。そういうものなんです。
と言う事は、混合診療がどうたらこうたらなんて、ルールは必要があって作っているのだから、正当なルール作りを歯科医師自ら行なわない事を知っている厚労省のラクチンさが、実は裏返しで、混合診療の解釈だとか是非だとか面倒な事をワシらに押し付けている事が分かっていないのね。

いざとなれば裁判覚悟でワシは行政と戦う用意がある。インプラントの混合診療の問題など、歯科治療臨床実技音痴の技○の詭弁に過ぎない事を多くの最良たる歯科医師は理解しているはず。フルマウスリコンストラクションが診断上必要になった場合、患者さんは保険証を持ってきているのだから補綴前までは全て保険診療。補綴のみ51年通達で混合診療が特例で認められているのなら、欠損補綴の選択肢にインプラントがあって何がおかしいのか技官と一戦交えようじゃないですか。司法の判断を仰いで判例を作ってはいかがか。いいですか?インプラント治療はジュエリー治療じゃないしコスメでもない。れっきとした欠損補綴なんですよ。こんな理路整然とした事を、部分で捉え喧々諤々とする歯科医師の多さになんと情けない。しかも、メタルボンドがどうとか付随する処置がどうとか、こう言うお馬鹿さ加減に賢い厚生技官は食いつくでしょうね。ワシが技官なら確実にそうする(笑)。
しかしですよ、現状にそぐわないのが分かっているならルールを変えればいいだけの話じゃないですか。全くどうしてここまで皆腑抜けにされているのか。ナンの為にワシらの代表を国政に送り込んでいるのか!

理論武装すらせず、こう言う決まりだからと、例えば請求事務なら確実に犯罪性の高い話にならない不正請求と、不正請求が違法だからと言う理由での現状の無視は、全く意味が違う事を、なんと歯科医師自身が解っていない。自費診療の理屈が、いつの間にか混合診療の理屈にすり替えられる不思議の背景には、そういう知識の格差が潜んでいるのかもしれませんね。患者の幸福の為にワシらがするべき事を、胸を張って行政に突きつける理論が、決定的に不足している事。潔く正々堂々と、自分の診療に責任をもたない歯科医師は犬に食われても仕方なし。。
それよりも何よりも、こう言う混合診療を含めた現場の混乱に一定の指針を全く導き出せない日歯の責任は、更に輪をかけて、オ○カ。

Posted: 火 - 10月 14, 2008 at 11:40 午後        




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