雪の青森と被災地の歯科


交通手段が無いつらさ

昨日は、青森の書類めくりの日でしたが、八戸からは鉄道も無し、ガソリンも無しで、、青森市までの交通手段がありません。そこで五戸のKMR先生と相談しましてタクシーで向かうことに。通常であれば往復6万近くですがKMR先生は地元の名士です(笑)。タクシー会社との交渉もスムーズに一日貸し切り料金と言うことで通常の半分近い金額で交渉してもらいました。と言っても五戸まではワシは往復一万以上かかりますが・・・・・・(ToT)。それでも行かねばなりますまい・・・・・・。

青森はすっかり雪景色で、この雪景色を見ながら被災地の方々が寒い中身を粉にして復興されている姿を思い浮かべ胸が痛みます。3日分を朝から晩まで徹底的にやりまして、帰路八戸にたどり着いたのはいつになく結構遅い時間でした。こうしている間にも、留守を守ってくれる我が院内スタッフや、見えないところで奔走してくれる事務局に本当に感謝ですね。

さて、大震災から1週間です。驚くとこに被災地には緊急の歯科診療施設がまだ無いとのこと。いつも震災の時は「それどころじゃないだろう」と医師や行政に悪口を言われます。しかし、医療担当の現場で起きていることは2つあるんですね。1つは本当に病気やケガで苦しんでいる人達。これが優先順位が上であることは疑う余地はないでしょう。2つ目は比較的元気な人達だけれど食のクオリティが下がっている人達です。義歯を紛失した、壊れた、体は元気だけれど飯が食えない、、これは復興の大きな妨げになるんです。作り上げようとする人達が病気で寝ている人達より優先順位が上だと言えば怒られるかもしれませんが、現実は復興する人の方にウエートを置いてもらいたいと病気の人が言うんですもの。その人達の役に立つ歯科の意義って物凄く大きいんですよ。
日本歯科医師会の危機管理能力の無さが見事に表に出ています。新潟にだってこのあいだの震災から多くの経験をして乗り越えてきた歯科医師達が大勢いるのに、その人達に指揮権を与えチームを編成し危機状況に置ける歯科診療プロジェクトを遂行すれば良いだけじゃないですか。お金のバックアップを日歯がすればよろしい。こんな事が迅速に出来ない形骸化した組織なんぞ要らないと言われても仕方ない。かつての小千谷市歯科医師会の専務なぞ、その道のプロじゃないですか。。

しかしですねぇ、、、いつもそうですが、こう言う混沌の中から日本人は世界一の国に復興していくわけで、その能力はそのDNAは世界に誇るべきと思ってはいます。

Posted: 金 - 3月 18, 2011 at 10:37 午前        




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