荒川アンダーザブリッジ


大人買いの醍醐味

旅行前にカフカ的K氏から借りた「エル・トポ」という大変な映画を見てから、他の映画がつまらない(笑)。出来すぎのハリウッドものなど、触手が全く働かなくなってしまった。カウリスマキが好きで、彼の作品から見える北欧の風景が、現在の北欧の風景とマッチしすぎて、ワシの北欧に対するイメージが変わってしまったことは否定できないけれど、人を描くカウリスマキのフレーム中に住む何とも言えない時間が酷く好きなのだ。

そういうワシがハリウッドものを好きになれない訳で、あまり興味の無かったアレハンドロ・ホドロフスキー監督にあえてカルトする(笑)意味も、自分で分からなくもない。エルトポの中の無常観や超越感って、異常に乾いた空気の中なので初めはピンとこないけれど、もっと湿った空気なら思わず「ブッダ」を思い出すはず。いえ、あ、映画の気温はとても高い。だから体温も高くなる。流れ出る血液がさらりとしていないところがこの映画の神髄なのかもしれないな。とにかく強烈な映画だった。ジョンレノンが興行権を45万ドルで買ったし、寺山修司はこの映画を絶賛していた。まあ、難解と言えば難解な映画。しかし理解ではなく感じることが重要な映画なんですよ(笑)。

そんなワシの芸術感性に引っかかった話がある。「荒川アンダーザブリッジ」・・・・・やばくないですか?これ。きっかけは小栗旬。映画「岳」で好演した彼が、何と素晴らしい、カッパの村長!これが役者魂だ(笑)。岳で小栗氏が着ていたマンモスブランドのパーカーが、昨年スイスで購入したワシのパーカーと酷似、ていうか同じブランドで同じ色。今年はこの色はやっちゃうよっぉって予言したら、本当に流行ってるんですな。そんなきっかけで見つけた「荒川アンダーザブリッジ」でした。

このシュールな感じのナンセンスギャグに近い面図らで、実は真相の心理を描いている作者に脱帽です。全巻ドットコムで早速購入しました。微妙な面白さが現代を繁栄しているのか、時々間が長すぎることもありますけれど面白いですな。来年の映画公開が楽しみではあります。。

Posted: 日 - 6月 19, 2011 at 12:31 午前        




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