新しもの好き


日本では使っている人はほぼいないと(笑)

ドイツハンブルグの学会の際に、ふと見つけた抜歯鉗子がありました。周囲の骨や組織の外科的侵襲をきわめて少ない状態で抜歯すると言うことで、結構人が集まっていました。最近インプラントは、抜歯即時埋入が1つのコンセンサスを獲得し、必要があって条件が揃っていればやらなければならないことも時々あるのです。そんな時、周囲の骨や組織のダメージは後々審美的にやや問題点を残す場合もあるわけでして、もちろんそれはインプラントのリスクのうちですから承知してもらうのですが、出来ればそのリスクは回避したいわけですね。そんな時この抜歯鉗子が威力を発揮すると言うこと。
原始的なてこの原理で、と言うかこれ、本当に感心する発想の転換なんですけれど、周囲組織はほとんど無傷という所がやはりすごいか。あえてあるとすれば、軟組織に少し圧痕が残るぐらいでしょうか。その昔、ヘーベルというドライバーのようなモノ一本で、如何に小気味よくクリクリ抜歯するかが口腔外科医の鼻の高さだった頃に比べると、色々な抜歯器具が開発され、良い物は残り、変なモノは廃れ、基本的に必要なモノは当然なのだけれどその変遷が歯科外科の変遷だったりしてね。

さて、今回海外から購入したこれは(笑)どっちでしょうね。事務局の川又君が英語で何度もやりとりをして、注文してから手元に届くまで約1ヶ月あまり。加えて、厚労省の薬事の申請に結構時間がかかりやっと到着したわけです。しかし、、、、まだ使ってはいません(笑)。勤務医も含めて皆でシミュレーショントレーニングをしてからです。患者さんは実験台じゃないですから(笑)。ハンブルグで見た限りでは、驚異的に抜歯の時間とエネルギーがエコロジー。楽しみです。

Posted: 月 - 11月 15, 2010 at 11:53 午前        




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