仕事納めです


今日で本年度の通常のお仕事は全て終了いたしました

本日は仕事納めです。朝一番のお仕事はアキシオグラフ の測定から始まりました。2年前にインプラントを含むフルマウスリコンストラクションを行った患者さんのメインテナンスも含めての測定です。患者さん曰く、もう少し右側で噛むともっと快適なような気がする・・・・とのこと。当初、ディープなバイトのみならずかなり崩壊した口腔内からのスタートでしたから、補綴的にプロビジョナルレストレーションでのアキシオ測定値反映とそのフィードバックが非常に重要な患者さんでした。ファイナルの時には、ワシらもある意味感慨深いモノがあったように記憶しています。

ワシの医院の22年前からの一貫した診療スタンスが、こう言う場所で花開いて(笑)嬉しい限りです。が、、パーフェクトはありません。ですからこういう風に、数年経過後の顎運動解析は非常に重要になってくるのです。矯正ではなく、補綴的にアキシオグラフを大活躍させるには、患者さんの歯科に対する深い理解が必要になります。
一般的に、なんでそんなことまでするんだ?虫歯を削って早く詰めろよ!・・・・と言う疑問の背景には「歯科ごとき」という思いが見え隠れしていますからその払拭が大変です。この20年そういう無理解との戦いでもありました(笑)。歯科が社会的に評価されない大きな理由が、そういう部分に隠れていたのは承知していたのですが、同じ歯科医師がそういう知識や技術を持たなくとも「一生懸命」であることに代わりはないわけで、「出来る」ワシらがそうではない方々を批判するのもまた、おかしな話であると、診療哲学が未熟な「私こそ一番です」と勘違いしている人達こそが、この低評価を生んでいると気がついて欲しいのですな。

診療哲学の欠如は、歯科医療とは別次元で新たなマーケットを獲得するべく、おかしな方向性を「何も知らない子羊」たちに洗脳します。新聞やテレビを時々賑わす「キレイな息」談合会(笑)も、簡単迅速格安「インプラント」も、自分が良ければ、あるいは自分にかかわる仲間が良ければ、それで良しという、歯科にとって未来のない暗いその先を暗示しているようで寒気がします。何より「本当の」患者さんが不在ですから。
歯科医療は将来どうあるべきかと言う上に自分の臨床が存在することを忘れて、ネズミ講のような医院間上納システムで何が解決できるのかまるで見当も付きません。学問として広く世間に広めることが自分達の目先の減収になることにリンクしているその様は滑稽でもあります。そして何より、純粋にそれを信じて行動している先生方がかわいそうです。・・・・と言う上から目線で言えるほどワシは偉い訳じゃ無いけどね(笑)。

術前のjet



Posted: 火 - 12月 28, 2010 at 12:51 午後        




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