下顎運動の研究と咬合器の開発に関する年表

1900年〜1929年

年代

人  名

業     績

解  説

1901

Gysi

ゴシック・アーチ描記装置を発表

下顎運動の口腔外描記法への道を開いた

1901

Christensen

偏心運動時に臼歯部に咬頭嵌合位時に無かったずれがあることを発見(クリステンゼン現象)。同時にチェックバイト法を開発

チェックバイト法により咬合器上に矢状顆路傾斜度を再現

1907

Angle

Angleの分類を発表

1907

Bennett

偏心運動時に作業側下顎頭が外側移動する事を発表

ベネット運動と命名

1908

Gysi

切歯指導機構を備えた咬合器を発表(アダプタプル咬合器)

咬合器にインサイザルピンをつけ、切歯指導をとなえた最初の咬合器

1912

Zsigmondy

咀嚼運動路を測定し、咀嚼の3相説を発表

1914

Schroder,
Rumpel

顆頭間距離の調節機構を備えた咬合器(Shroder-Rumpelの咬合器)を開発。1908年のGysiのAdaptable咬合器の関節部にクラッチが付き、中心咬合位を固定できるようになる。

側方運動の回転中心を各個調節することを可能にした

1914

Gysi

シンプレックス咬合器を開発

代表的な平均値咬合器として各国に普及。

1918

Monson

モンソン咬合器を開発

モンソンの球面説を具現化するために作られた咬合器

1919

WadsWorth

WadsWorthの咬合器を開発

咬合器に2つに割れた側方切歯指導板という概念を取り入れた

1920

Monson

モンソンの球面説を発表

スピーの湾曲を全ての下顎運動の範囲にまで拡大すると半径4 inch の球面が形成される

1920

Hall

ホールの円錐説を発表。
それに伴い、1921年にAutomatic anatomic 咬合器を、1924年に簡易型咬合器を、1926年に3次元的咬合器を開発。

下顎の偏心運動はセントラル・バーティカル・アキシスを中心とする円錐の下面に沿って営まれる

1920

McCollm、Stallard

顎口腔系を機能的な一単位として研究・治療するGnathology を提唱

機能回復の重要性を強調し、フルマウス・リコンストラクションを治療のゴールとする

1921

Hanau

ポールとスロットを組み合わせた顆路を持つハノウ・モデルH型咬合器(コンダイラータイプの半調節性咬合器)を開発

L= H/8 + 12 という公式を使って矢状前方顆路傾斜度(H)から非作業側水平側方顆路角(L)を導き出す方法を紹介

1921

McCollm

ヒンジ・アキシスの測定法を開発

咬合器の開閉運動軸を生体のそれに一致させる方法を開発

1926

Hanau

“Hanau Quint”と称する総合的下顎運動理論を発表

口腔粘膜の圧縮性による義歯の沈下を考慮しながら、バランスド・オクルージョンを与える

1926

McCollm、Stallard

カリフォルニア・ナソロジカル・ソサエティーを設立

本格的な下顎運動の研究のスタート。バランスド・オクルージョン全盛時代。

1929

Gysi

カンペル氏平面を基準にした場合、矢状顆路角が平均33゜であることを発表

以後開発された殆どの平均値咬合器の基準となる

1929

Gysi

軸学説、咬合小面学説及びそれに基づくフルバランスド・オクルージョンを発表

軸学説

下顎運動時の顆路角と人工歯咬合面形態との関係を明らかにした

咬合小面学説

バランスド・オクルージョンを義歯に与えることを目的とする

1929

矢崎

咀嚼運動理論を提唱

1800年代

1900年〜’29年

1930年〜’59年

1960年〜

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